2021.11.07 [イベントレポート]
13人の登場人物が絡み合う 丸山健志監督「リアルな若者のもがきを撮りたかった」
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Q&Aに出席した丸山健志監督

第34回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門で、『スパゲティコード・ラブ』(11月26日公開)が11月7日、東京・角川シネマ有楽町で上映され、丸山健志監督がQ&Aを行った。

本作は13人の若者たちの物語がスパゲッティのごとく複雑に連鎖する群像劇。倉悠貴、三浦透子、清水尋也、八木莉可子、ゆりやんレトリィバァ、土村芳、青木柚、満島ひかりらが出演。今回がジャパンプレミアになる。

丸山監督は1980年生まれ、石川県金沢市出身。2004年に脚本・監督を務めた学生映画『エスカルゴ』がぴあフィルムフェスティバル入賞、第6回TAMA NEW WAVE審査員特別賞を受賞。プロデビュー以降、さまざまな映像分野で活躍。MONDO GROSSOのMV「ラビリンス」では、MTV VMAJ2017 Best Dance Videoを受賞している。

「今のリアルな若者のもがきを撮りたいと思った。当初の登場人物は5人だった。5人の人間性を描くのが主題になってしまった。13人にすると、自分が撮りたかったものが伝わるなと思った。多様化する社会で、価値観がそれぞれあっても、考えていること、悩んでいることは似ているんじゃないかと思う。悩んでいても、自分だけじゃないよ、ということを表現したかった」と話した。

複雑な絡み合いゆえの苦労は?との質問には「脚本が優れていたので、編集でも苦労することはなかった」といい、前半ではモノローグを多用していることには「人物を説明するのに有効。13人の本音を最初に伝えたほうがストーリーを展開しやすい。モノローグが有効に使われている映画も好きだった」と説明した。

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東京が14人目の登場人物ではないか、との声に「そうですね。上京して20年。東京を舞台にしたのも、企画の大切な部分。東京のカオス感とリンクすれば、自分の映画のスタイルになる。今の東京を切り取りたかったので、渋谷のスクランブルスクエアなど新鮮な場所を探した」と話した。

第34回東京国際映画祭は、11月8日まで、日比谷、有楽町、銀座地区で開催中。
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