昨年の映画祭は、コロナ禍によりコンペティションが取りやめになるなど大きな制約を受けましたが、今年も依然として困難な状況にあることに変わりはありません。
そんなかにあっても、私たちは会場を17年ぶりに六本木から日比谷・有楽町・銀座地区に移転し、市山尚三氏がプログラミング・デイレクターに就任、より多くの方々に楽しんでいただける、魅力的な映画祭にしようと取り組んでまいりました。
併せて、国際色の強化も大きな課題です。特に日本と外国の映画人が、東京という魅力的な街で親しく大々的に対話し、交流できるような映画祭にしたいのですが、現下の外国人の入国制限という制約の中では、残念ながら今年は理想の形には程遠く、将来への布石を打つに留まらざるを得ません。
私たちは、映画という芸術が与えてくれる大きな力を信じつつ、コロナの困難を乗り越えて映画の未来を模索していきたく、皆様方のご支援をよろしくお願い申し上げます。