10月30日(土)~11月8日(月)開催の第34回東京国際映画祭における特集企画として𠮷田恵輔(よしだけいすけ ※“よし”は土に口)監督の特集を実施することが決定いたしました。
昨年までは「Japan Now」部門として現在の日本を代表する邦画作品を紹介してきましたが、今年から「Nippon Cinema Now」部門と名称を改め、より多様性に富んだ邦画作品を世界に向けて紹介していきます。「Japan Now」部門では、今一番海外へ紹介したい映画人として、これまでは原田眞人監督、岩井俊二監督、安藤サクラさん、蒼井優さん、満島ひかりさん、宮﨑あおいさんら女優4名、役所広司さん、大林宜彦監督、深田晃司監督といった、既に映画界の第一線で活躍してきていた映画人を特集してきましたが、今年はこれから世界に打って出るであろうアップライジングな新しい才能に焦点をあてる形で特集を組むこととし、その白羽の矢が立ったのが、9月23日(木・祝)に注目の最新作『空白』の公開を控える𠮷田恵輔監督です。近年『ヒメアノ〜ル』(2016年)、『犬猿』 (2018年)、『愛しのアイリーン』 (2018年)、『BLUE/ブルー』(2021年)と精力的に作品を発表し、かつ、そのいずれの作品も観る人の心を強く揺さぶる衝撃作となっており、ストーカー、兄弟姉妹、国際結婚、ボクシング、加害者被害者、それぞれの土壌で燻し出される人間関係の狂気ともいえる純粋さ、もしくは純粋なまでの狂気を映画的な視線で描き切るその才能は、今後間違いなく国内外の映画祭で注目されるであろう監督です。
今回の特集では最新作の『空白』を含め『ヒメアノ~ル』『BLUE/ブルー』などの作品を上映しますので、是非その強烈な才能を劇場で目の当たりにして頂ければと思います。
■コメント
𠮷田恵輔監督:
映画監督を目指して頑張っていた頃、東京国際映画祭は客として観に行くものでした。そこで自分の作品が上映されるとは夢にも思わなかったです。これは夢が叶ったと言っていいですよね? 嬉しくて泣いてます。しかも特集上映とは嬉しくてお漏らししてます。
第34回東京国際映画祭プログラミング・ディレクター 市山尚三:
𠮷田恵輔の映画を最初に見たのは『ヒメアノ~ル』だった。こんな凄い映画を撮る監督がいたのか、と過去作をさかのぼり、それまで見ていなかったことを恥じた。ごくありふれた人々からここまでのドラマを引き出す力はただ事ではない。『Blue/ブルー』、『空白』という2本の傑作が公開される2021年、この特集を組めたことは大きな喜びである。
映画祭プログラマー、キュレーター ジョヴァンナ・フルヴィ:
Kuhaku (Intolerance) is a very strong film, with a very good script, good editing and acting.
(『空白』は素晴らしい脚本、編集、演技に裏打ちされた、とても強烈な作品です)
The Japan Times シニア映画批評家、マーク・シリング:
“Intolerance” uses a tragic accident, with no one really to blame, to investigate not only how the mass media preys and the local community shuns – both all-too-familiar tropes in Japanese films – but how the process of grieving and forgiveness truly works, without painting the participants purely wrong or right. Like Yoshida’s previous films it traffics in extreme acts and emotions, but with subtlety and nuance and, for even the weak-spirited and wrong-headed, insight and compassion.
(『空白』は誰も責められない悲劇的な事故を舞台に、邦画ではなじみ深い題材である、いかにマスメディアが餌食にし、いかに地域社会が疎外するかということを掘り下げるだけでなく、悲しみと許しのプロセスがどのように進んでいくのかを、関係者を単に善悪で描くことなく、上手く表現しています。𠮷田監督の過去作品のように、本作は極端な行動と感情が行き来しつつ、繊細でニュアンスがあり、弱気でひねくれものでさえ、洞察と思いやりがあります)
𠮷田恵輔監督プロフィール (※“よし”は土に口)
1975年生まれ、埼玉県出身。東京ビジュアルアーツ在学中から自主映画を制作し、塚本晋也監督作品の照明を担当する。2006年に『なま夏』を自主制作し、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門のグランプリを受賞。2008年に小説「純喫茶磯辺」を発表し、自らの手で映画化する。その他の監督作品に、『机のなかみ』(07)、『さんかく』(10)、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(13)、『麦子さんと』(13)、『銀の匙 Silver Spoon』(14)、『ヒメアノ~ル』(16)、『犬猿』(18)、『愛しのアイリーン』(18)、『BLUE/ブルー』(21)、『空白』(21)などがある。
10月30日(土)~11月8日(月)開催の第34回東京国際映画祭における特集企画として𠮷田恵輔(よしだけいすけ ※“よし”は土に口)監督の特集を実施することが決定いたしました。
昨年までは「Japan Now」部門として現在の日本を代表する邦画作品を紹介してきましたが、今年から「Nippon Cinema Now」部門と名称を改め、より多様性に富んだ邦画作品を世界に向けて紹介していきます。「Japan Now」部門では、今一番海外へ紹介したい映画人として、これまでは原田眞人監督、岩井俊二監督、安藤サクラさん、蒼井優さん、満島ひかりさん、宮﨑あおいさんら女優4名、役所広司さん、大林宜彦監督、深田晃司監督といった、既に映画界の第一線で活躍してきていた映画人を特集してきましたが、今年はこれから世界に打って出るであろうアップライジングな新しい才能に焦点をあてる形で特集を組むこととし、その白羽の矢が立ったのが、9月23日(木・祝)に注目の最新作『空白』の公開を控える𠮷田恵輔監督です。近年『ヒメアノ〜ル』(2016年)、『犬猿』 (2018年)、『愛しのアイリーン』 (2018年)、『BLUE/ブルー』(2021年)と精力的に作品を発表し、かつ、そのいずれの作品も観る人の心を強く揺さぶる衝撃作となっており、ストーカー、兄弟姉妹、国際結婚、ボクシング、加害者被害者、それぞれの土壌で燻し出される人間関係の狂気ともいえる純粋さ、もしくは純粋なまでの狂気を映画的な視線で描き切るその才能は、今後間違いなく国内外の映画祭で注目されるであろう監督です。
今回の特集では最新作の『空白』を含め『ヒメアノ~ル』『BLUE/ブルー』などの作品を上映しますので、是非その強烈な才能を劇場で目の当たりにして頂ければと思います。
■コメント
𠮷田恵輔監督:
映画監督を目指して頑張っていた頃、東京国際映画祭は客として観に行くものでした。そこで自分の作品が上映されるとは夢にも思わなかったです。これは夢が叶ったと言っていいですよね? 嬉しくて泣いてます。しかも特集上映とは嬉しくてお漏らししてます。
第34回東京国際映画祭プログラミング・ディレクター 市山尚三:
𠮷田恵輔の映画を最初に見たのは『ヒメアノ~ル』だった。こんな凄い映画を撮る監督がいたのか、と過去作をさかのぼり、それまで見ていなかったことを恥じた。ごくありふれた人々からここまでのドラマを引き出す力はただ事ではない。『Blue/ブルー』、『空白』という2本の傑作が公開される2021年、この特集を組めたことは大きな喜びである。
映画祭プログラマー、キュレーター ジョヴァンナ・フルヴィ:
Kuhaku (Intolerance) is a very strong film, with a very good script, good editing and acting.
(『空白』は素晴らしい脚本、編集、演技に裏打ちされた、とても強烈な作品です)
The Japan Times シニア映画批評家、マーク・シリング:
“Intolerance” uses a tragic accident, with no one really to blame, to investigate not only how the mass media preys and the local community shuns – both all-too-familiar tropes in Japanese films – but how the process of grieving and forgiveness truly works, without painting the participants purely wrong or right. Like Yoshida’s previous films it traffics in extreme acts and emotions, but with subtlety and nuance and, for even the weak-spirited and wrong-headed, insight and compassion.
(『空白』は誰も責められない悲劇的な事故を舞台に、邦画ではなじみ深い題材である、いかにマスメディアが餌食にし、いかに地域社会が疎外するかということを掘り下げるだけでなく、悲しみと許しのプロセスがどのように進んでいくのかを、関係者を単に善悪で描くことなく、上手く表現しています。𠮷田監督の過去作品のように、本作は極端な行動と感情が行き来しつつ、繊細でニュアンスがあり、弱気でひねくれものでさえ、洞察と思いやりがあります)
𠮷田恵輔監督プロフィール (※“よし”は土に口)
1975年生まれ、埼玉県出身。東京ビジュアルアーツ在学中から自主映画を制作し、塚本晋也監督作品の照明を担当する。2006年に『なま夏』を自主制作し、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門のグランプリを受賞。2008年に小説「純喫茶磯辺」を発表し、自らの手で映画化する。その他の監督作品に、『机のなかみ』(07)、『さんかく』(10)、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(13)、『麦子さんと』(13)、『銀の匙 Silver Spoon』(14)、『ヒメアノ~ル』(16)、『犬猿』(18)、『愛しのアイリーン』(18)、『BLUE/ブルー』(21)、『空白』(21)などがある。